VISITORS

ここマッスルショールズには、サザンソウル全盛期から多くのミュージシャンが訪れ(あるいは送り込まれ)ていますが、'70年代にはこんな人々もいました。

simon

There Goes Rhymin' Simon /
Paul Simon (1973)
COLUMBIA PC 32280  (US)
A-1. Kodachrome
2. Tenderness
3. Take Me to the Mardi Gras
4. Something So Right
5. One Man's Ceiling Is Another Man's Floor

B-1. American Tune
2. Was a Sunny Day
3. Learn How to Fall
4. St. Judy's Comet
5. Loves Me Like a Rock

PRODUCED BY PAUL SIMON



ラストの'Loves Me Like a Rock'はAFN(旧FEN)のDJ達の好みらしく、ポールサイモンといえば、この曲が昔よく流れていた気がする。曲としてはA-1., A-3.,  B-1.などのほうが良く出来ていると僕は思うんだけど、アメリカ人とは感性の違いがあるのだろう。レコードが取り出しにくい所にあるので今回聴くことは 出来なかったが、ポールの先見性に驚かされた一枚だ。
kettle


wayne

Home At Last / Wayne Berry (1974)
RCA CRL1-0603 (US)

A-1. All I Needed
2. Another's Lifetime
3. Indian Woman Wichita
4. Snowbound
5. Welcome Home

B-1. Dixie's Pride
2. Black Magic Gun
3. Ballad of Jonah
4. Gene's Tune (Blonde Guitar)
5. Lover's Moon


PRODUCED BY NORBERT PUTNAM FOR CODE 615 PRODUCTIONS


これが唯一のアルバムとは信じられないほど楽曲の良さが際立つWayne Berry、3曲のマッスルショールズ録音の他、David Briggs、Norbert Putnam (プロデュースも)が参加、ナッシュビルとLAの録音も含まれます。
Jackson Browneと共に歌うタイトル曲などはいかにも西海岸風といった感じですが、全体はやはり南部的な無骨さが印象に残ります。テネシー生まれらしいので地 元の人だったのですね。Jesse Ed Davisのタメの効いたスライドが随所で聴けるのも嬉しい。
cup


jacobs

Free / Lori Jacobs (1973)
CAPITOL  ST-11134 (US)
A-1. CRACK OF DAWN (I'LL BE GONE)
2. I'VE NEVER BEEN A FOOL LIKE THIS BEFORE
3. HEAVY THINKING
4. WOULDN'T IT BE SOMETHING
5. CONSTANT DISAPPOINTED

B-1. YOUR LOVE
2. MY LOVING MAN
3. HUNG UP
4. MY OWN WAY HOME
5. FREE
 
PRODUCED AND ARRENFED BY PETER TEVIS



ミシガンからやってきた女性シンガー/ソングライター。フォークとソウルが合体したような少しかすれた魅力的な低音で律儀な感じの歌を聴かせます。全曲自 作曲ですが、楽曲も粒ぞろい。ストリングスやホーンも取り入れてはいますが、演奏はシンプルな印象、いつもながらBarry Beckettらのキーボードの好演が光ります。マッスルショールズ産シンガー/ソングライターの作品の中でもひときわ輝く名作です。
Loriさんには、多分もう1枚レコードがあるみたいですが、他のミュージシャンにも楽曲を提供しているようです。
cup


lulu

New Routes / Lulu (1970)
ATCO SD-33-310 (US)
A-1. MARLEY PURT DRIVE
2. IN THE MORNING
3. PEOPLE IN LOVE
4. AFTER ALL (I Live My Life)
5. FELLIN' ALRIGHT

B-1. DIRTY OLD MAN
2. OH ME OH MY (I'm A Fool For You Baby)
3. IS THAT YOUR LOVE
4. MR. BOJANGLES
5. WHERE'S EDDIE
6. SWEEP AROUND YOUR OWN BACK DOOR
 
PRODUCED BY JERRY WEXLER, TOM DOWD & ARIF MARDIN


英国からの御客様。冒頭2曲はやはりビージーズがらみですが、すっかりマッスルショールズ風に衣替え。またEddie Hinton共作品のA-3.や、ご存じA-5.のような南部的なサウンドとパンチの効いた歌声が予想以上にキマっていて、ホーンを交えたスケールの大き なグルーブが感じられます。B-5.はHinton-Fritts作品。Frankie MillerのA-4.が早くも採り上げられていてビックリ。Duane Allmanもこなれたプレイを披露しています。
cup


farr

Addressed To The Censors Of Love / Gary Farr (1973)
ATCO SD 7034 (US)

A-1. BREAKFAST BOO-GA-LOO
2. WAILING WALL
3. MUGGSY THE LARD
4. GENERAL'S DAUGHTER
5. MEXICAN SUN
6. WHITE BIRD

B-1. FAITH FAT A FACE
2. I'LL BE A ROCKET
3. CERTAIN LADY
4. JOHN BIRCH BLUES
5. RYTHM KING
6. I'M A KING BEE
 
PRODUCED BY JERRY WEXLER & JIM DELEHANT

ジャケットだけは見たことあったのですが、最近入手したレコード。A-2.などを聴くと声のでかいTony Joe Whiteみたいですが、実は英国人。言われてみれば、言葉数の多い自作曲を歌うヴォーカルの熱さはブリティッシュ的か。演奏陣はいつも通り冷静にバック アップしていますが、客演しているGeorge Terryの引き締まったスライドが全体と良くマッチしているようです。ラストのブルースでのホーンセクションのカッコ良さには、もう降参。お馴染み Roger Hawkinsのリムショットが多く聴けるのもうれしい。
cup


katoh

それから先のことは/加藤和彦 (
1976)
DOUGHNUT DTP-72223 (JP)

A-1. シンガプーラ
2. それから先のことは
3. ジャコブ通り
4. それぞれの夢
5. キッチン&ベッド

B-1 貿易風
2. 春夏秋・・
3. 光る詩(うた)
4. 二度目の冬
5. 淋しい歌のつくり方

PRODUCED BY 加藤和彦 & 新田和長


日本人ミュージシャンのレコードとしては、とても安定した音質で耳に馴染んでくるようです。適度にオシャレなアレンジは、相変わらず神経の行き届いた演奏にうまくマッチしていて、いつもの温かい メロディとほのぼのヴォーカルも心地よく響きます。
B-1.では明らかに"Take Me to the Mardi Gras"のリズムを借用してますが、楽曲自体にユーモアがあるため単なる二番煎じに終わっていない。こちらも歌詞がユーモラスなA-5.でのホーンアレンジも迫力あります。 「シンガプーラ」は当時少しヒットしたけれど、東洋的なメロディが実に自然にバックと溶け合う素晴らい仕上がりとなりました。CDでは入手困難かもしれませんが、今はiTunes Music Store他でもダウンロードできるのでありがたいことです。
cup

jackson2
SHEFFIELD 1978-2005
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