WHEN I'M DEAD AND GONE


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McGUINNESS FLINT (1970)
Capitol EA-ST-22625 (UK)
A-1. Lazy Afternoon
2. Bodang Buck
3. Mister Mister
4. Heritage
5. I'm Letting You Know
6. Let It Ride

B-1. Dream Darling Dream
2. When I'm Dead and Gone
3. Brother Psyche
4. Who You Got to Love
5. International

Produced by GLYN JOHNS


マンフレッド・マンで活躍したトム・マッギネスとドラム担当のヒューイ・フリントの名前を並べただけの、ますだおかだ的グループ名を持つ英国5人組の ファースト・アルバム。何を勘違いしたのかずっとプログレ・バンドだと思い込んでいたので、ギャラガー/ライルが在籍していたなんて全く知りませんでした ^^
先ずタイトル通り気怠く始まり、変拍子を交えつつ展開してゆく冒頭曲で気分はもうビッグ・ピンク。素晴らしいホーンの音色もいかにも、といった感じです が、見えてくる風景がいかにも英国的なのは、そこはかとない柔らかさがあるからでしょうか。A面はホワイト・アルバム当時のポールの雰囲気が漂う美しいA -4.をはさんで、どこか古めかしい楽曲が並びますが、ドラムスの重たいビートが心地よく感じられます。この辺りのムードはザ・バンドというよりウッドス トック周辺の音楽家たちを想起させるものがあります。B-2.は全英2位のヒット曲、相変わらずドラムがドテドテ、組曲風にも聴こえるB-3.からルース なロックの B-4.、そして女性アーティストによくカヴァーされる美しいラスト曲までの構成も見事。グリン・ジョーンズが「ステージ・フライト」に関わることになる の も、なるほど、という思いです。
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HAPPY BIRTHDAY, RUTHY BABY / McGUINNESS FLINT (1971)
Capitol ST-794 (US)
A-1. Happy Birthday, Ruthy Baby
2. Conversation
3. When I'm Alone with You
4. Fixer
5. Faith and Gravy
6. Klondike

B-1. Reader to Writer
2. Changes
3. Friends of Mine
4. Piper of Dreams
5. Jimmy's Song
6. Sparrow

Produced by GLYN JOHNS


ラストのギャラガー/ライル作品はメリー・ホプキンのシングル、「グッドバイ」のB面に収録されていてよく憶えているのですが、これほどの名曲をB面にす るとは、アップルも贅沢なことをするものですね。
さてこちらは、John Koshによるまたまた物語性を感じさせるジャケットに包まれたマッギネス・フリントのセカンド・アルバム。いわゆるカントリー・ロック主体ながらも、A -3.を除いて全曲がギャラガー/ライル作品で占められているためか、音的には若干明るめ、ポップ寄りにシフトしたような作りになっています。マッカート ニー的資質が顔をのぞかせるA-6.や、サビのメロディが秀逸なB-2.などの穏やかな曲作りはこのチームの真骨頂。バッド・フィンガーにザ・バンドを足 したようなB-3.も捨てがたいです。一方、シカゴ風ブラスロックのA-4.あたりはちょっとやり過ぎの感も。マッギネス/フリントのペンになるA-3. は、前作を引き継ぐようなルーズなギターが光るナンバー。この二人、ザ・バンドがよっぽどお好きとみえますが、このアルバムの後ギャラガー/ライルが脱 退、メンバーチェンジが行われることになります。
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RAINBOW / C'EST LA VIE
McGUINNESS FLINT
CASTLE CHC 7111 CR (1993 GER)
RAINBOW (1973)
1. Ride On My Rainbow 2. If You Love Me
3. High Again 4. Berry Blue Tuesday
5. Rocking Chair 6. Take It Down
7. Dear Folks At Home 8. Bye Bye Baby
9. Just One Woman 10. This Song

Produced by TONY ASHTON

C'EST LA VIE (1974)
11. Catfish 12. C'est La Vie
13. Ride That Horse
14. (I Don't Like Your) Country Music 15. Please Give Me
16. Fast Eddie 17. Siren Sadie
18. Union Hall 19. Rabbit Isle

Produced by BIG JIM SULIVAN

メンバー・チェンジをして発表された2枚のアルバムをカップリングしたCD。いずれにもギャラガー/ライルの抜けた穴を感じさせない位良い曲がそろってい ます(17.と19.はハード・ロックみたいでいただけませんが・・・)。サウンドの方もキャピトル時代のカントリー・ロックを踏襲しているようではあり ますが、イーグルスやNGDBなど同時期の米国のバンド・サウンドに若干の影響を受けている感じがありますね。ウェスト・コースト風のメロディとスティー ル ギターが絡むゆったりした13.なんかは特にそんな雰囲気。一方、ザ・バンド的な5.や、オルガンをメインにルーズなスライドと硬質なヴォーカルが絡む 6.などはこの人達ならではの味わいがあります。ドノバンとマンゴ・ジェリーが合体したようなアコースティックな9.も捨て難い。そういえば、1.や 15.のヴォーカルの雰囲気、ちょっとジェフ・マルダーに似ていますね。
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capitol

CAPITOL YEARS / McGUINNESS FLINT
EMI (Capitol) 7243 852766 2 0 (1996 UK)
1. When I'm Dead And Gone  2. Lazy Afternoon
3. Bodang Buck  4. Mister Mister
5. Heritage  6. I'm Letting You Know
7. Let It Ride  8. Dream Darlin' Dream
9. Who You Got To Love  10. International
11. Malt And Barley Blues  12. Rock On
13. Happy Birthday Ruthy Baby 14. Conversation
15. When I'm Alone With You 16. Fixer
17. Faith And Gravy 18. Klondike
19. Reader To Writer 20. Changes
21. Friends Of Mine 22. Piper Of Dreams
23. Jimmy's Song 24. Sparrow
25. Wham Bam 26. Back On The Road Again


先のキャピトルでの2枚のアルバム(1曲を除く)にアルバム未収録曲11., 12., 25, 26.をプラスした編集盤CD。この中で一番カッコいいのは、引き摺るようなヴォーカルが印象に残るルースなロックンロールの26.かもしれません。渋 いスライドを弾くのは、作曲にも関わったマッギネスでしょうか。ちなみにギャラガー/ライル作品で、'When I'm Dead and Gone'を踏襲した雰囲気の11.は全英5位のヒットとなったそうです。
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g&l

Willie & The Lap Dog / Gallagher & Lyle  (1973) 
RIVER RIVERCD014 (EU)
1. Willie
2. Home
3. Give a Boy a Break
4. Sittin' Down Music
5. Among the Birks
6. Jesus Save Me
7. S.S. Man
8. Hotel Constantine
9. Lap Dog
10. Harmonium
11. Thoughts from a Station

Produced by GLYN JOHNS

'73年発表のギャラガー/ライルのセカンド・アルバム。フリントが参加した4.やライ・クーダーがやりそうなゴスペル・ムードの6.などのアクセントは ありますが、アコースティック楽器の音色を生かした端正なフォーク・アルバム、といった内容でしょうか。6.や10.などでのアコースティック・ギターの 響きは特に美しく、グリン・ジョーンズの手腕が光ります。バンド時代の曲に比べると押しの強さが少ないのと、割と短い曲が多いので、ともすると聴き逃して しまいそうなのですが、後半の4曲などじわりと心に染みてくるような味わいを感じてしまいます。後年、アート・ガーファンクルに曲を提供する彼等 ですが、2.なんかは既にS&G そっくり。
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blues

Official Bootleg Album / The Blues Band  (1980) 
FAME FA 3059 (UK)
A-1. Talk to Me Baby
2. Flatfoot Sam
3. Two Bones and a Pick
4. Someday Baby
5. Boom Boom (Out Goes the Lights)

B-1. Come on In
2. Death Letter
3. Going Home
4. I Don't Know
5. Diddy Wah Diddy

Produced by STONEBRIDGE McGUINNESS
Live Tracks
Produced by THE BLUES BAND

マッギネス/フリントと、マッギネスのマンフレッド・マン時代の同僚、ポール・ジョーンズらによる気分爽快な一枚。エルモア・ジェームス、サン・ハウス、 Tーボーン等々出典は色々(オリジナルも少し)ですが、英国流に力技で捩じ伏せるかのような、思い切りベタなバンド名に負けない気骨のある演奏が詰ってい ます。アニマルズを思い出すようなA-4.は、スリーピー・ジョン・エスティスの曲ですが、もちろん原曲の面影はありません。ライ・クーダーで有名なB- 5.にしても原典を無視して軽快なロックンロールになっております。サン・ハウスのB-2.くらいは、スライド・ギターをもっとフューチャーして渋く決め てもらいたかったところですが・・・まぁいいや。ギター・プレイも実に良いですが、フリントの叩き出す重いビートが全編に亘り印象に残ります。A-2.の ちょっとファンキーなドラミングはリヴォンみたいだな。
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MUSIC FROM BIG BROWN

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