LIFE IS A CARNIVAL


costello

River in Reverse / Elvis Costello & Allen Toussaint (2006)
Verve FORECAST B0006660-02 (US)
1. On Your Way Down
2. Nearer to You
3. Tears, Tears and More Tears
4. Sharpest Thorn
5. Who's Gonna Help a Brother Get Further?
6. River in Reverse
7. Freedom for the Stallion
8. Broken Promise Land
9. Ascension Day
10. International Echo
11. All These Things
12. Wonder Woman
13. Six-Fingered Man

Produced by JOE HENRY

寝かせておいたら音が良くなった。わけでもないでしょうが、入手時それほどでもなかったこのCDの印象が、2年近く経ったある日取り出して聴いてみると、 艶のある暖かい音質と重いビートがとても印象的に聴こえてきました。ソングライター、プロデューサー、アレンジャーとしても50年以上のキャリアを誇るア ラン・トゥーサンとコステロさんの久しぶりの共演は、円熟 味を増した深い味わいとツボを外さない演奏陣が見事にマッチした名作となっています。
プロフェッサー・ロングヘア・スタイルがマイナーに展開してゆく9.でのピアノの柔らかいタッチは特に耳に残ります。トゥーサンといえば70年 代にはエレピの演奏が特徴的だった気がしますが、いやぁピアノも素晴らしい。共作である8.なんかは、コステロ色が濃厚で"PUNCH THE CLOCK"あたりに入っていてもおかしくないようなカラフルな仕上がり。トゥーサンのペンになる楽曲のカヴァーが結構入っていますが、2.のモンドなオ ルガンはオリジナルを参考にしたのでしょうか。他リー・ドーシー絡みの楽曲を4曲採り上 げていますが、トゥーサンがヴォーカルも担当している5.では、アトラクションズ的英国ビートが前面に出ていて逆に面白い。12.でのバック・コーラスの 歌声 が驚くほど若々しいのにはビックリでした。
cup


history

A HISTORY OF NEW ORLEANS RHYYTHM & BLUES vol. 2 (1987)
RHINO RNLP 70077 (US)
A-1. OHH POO PAH DOO (PART 1)
2. A CERTAIN GIRL
3. FORTUNE TELLER
4. TRICK BAG
5.
I KNOW (YOU DON'T LOVE ME NO MORE)
6.  ALL THESE THINGS
7. IT WILL STAND

B-1. YA YA
2. MOTHER-IN-LAW
3. OVER YOU
4. I LIKE IT THAT (PART 1)
5. SEA CRUISE
6. THERE'S SOMETHING ON YOUR MIND (PART 2)
7. BUT I DO


ナオミ・ネヴィルって誰?女性のソングライター?ウォーレン・ジヴォンやらアメイジング・リズム・エイシスやらのアルバムでこの名前を見るたびに、?マー クが3つ4つと頭をよぎったものでしたが、ようやくそれがトゥーサンのペンネームだと判明したのは、このレコードを買った後だったかな。犀のマーク のライノ・レコード編集、1959年から62年までのニューオリンズ名曲集ですが、A4,A5及びB-5.以降以外の9曲がトゥーサン関連の作品のようで す。我々の世代には、B-2.のオリジナルはもちろん大瀧さんの「楽しい夜更かし」という認識になっています。コーラスの高音はトゥーサン自身みたいです ね。いかにもストーンズが好みそうなA-3.、ストーンズの録音はたしか擬似ライブだったような。有名曲A4., A5あたりのまとまりの良さと聴き比べると、 トゥーサンのプロデュース作品の多く(A-1.とかリー・ドーシーの一連の作品のマルディグラ・ソング直系の雰囲気などに顕著)は、何かザックリしている というか、プリミティブな進化途上の魅力があるように思います。
cup


southern

Southern Nights / Allen Toussaint (1975)
REPRISE P-8585R (JP)
A-1. Last Train
2. Worldwide
3. Back in Baby's Arms
4. Country John
5. Basic Lady

B-1. Southern Nights
2. You Will Not Lose
3. What Do You Want the Girl to Do?
4. When the Party's Over
5. Cruel Way to Go Down

PRODUCED BY ALLEN TOUSSAINT and MARSHALL SEHORN


何故かビートルズを連想させるジガブーのドラムスに、マジカルなホーンが乗っかり、やがてジョージの驚異的なベースが絡んでくる冒頭からしてもう鳥肌もの ですが、楽曲の多彩さにもかかわらず全編を通してミステリアスな甘さのようなものがほのかに感じ取れるのは、各楽器の音色がぴたりと合っていることと、丁 寧なアレンジ辺りに要因があるのでしょうか。いずれにしろニューオリンズ、トゥーサン関連のアルバムの中では、独特の雰囲気を持った作品であるようです。 それにしてもベースの感触が最後まで素晴らしく、それだけ聴いても飽きがこないのですが、多重録音のヴォーカルが絡むA-2.などは正にトゥーサン・スタ イルのファンク。ボズやボニー・レイットでもお馴染みのB-3.でもコーラスやシンセによる裏のメロディが微妙に出たり入ったりして、2曲が同時に進行し ているような絶妙なアレンジが施されていて、ひと味もふた味も違うムードが漂います。それにしても名曲「サザン・ナイツ」の曲想はどの辺りから思いついた のか、和風とも中華風ともとれる複数のキーボードの音色と、クールなパーカッションが ポリリズムならぬポリ・メロディを奏でているようです。
cup

dr

In the Right Place / Dr. John (1973)
ATLANTIC ATL 50017 (SD 7018) (GER)
A-1. Right Place, Wrong Time
2. Same Old Same Old
3. Just the Same
4. Qualified
5. Traveling Mood
6. Peace Brother Peace

B-1. Life
2. Such a Night
3. Shoo Fly Marches On
4. I Been Hoodood
5. Cold Cold Cold

PRODUCED BY ALLEN TOUSSAINT

コレと次回作はいずれもトゥーサンのプロデュース作品なので傾向も似ています。ジャケットの印 象があまりに訳が分からない雰囲気なので、きっと初期のサ イケ路線の作品だろうと勘違いしてしまい、入手したのは80年代も後半、この再発盤でありました。バックアップはもちろんミーターズとトゥーサン、クレ ジットを見る限り、博士はほとんどヴォーカルに専念しているようです。「アンクル・チャーリー」で聴き憶えたA-5.や、「ラスト・ワルツ」のライブ録 音が有名なB-2.あたりのホノボノ路線以外は、ルイジアナのドロリとした空気感を音に置き換えたような粘り腰の曲が並びます。A-2.やA-3.のイン トロでちょっと顔を出す中華風なメロディは「サザン・ナイツ」の予告篇でしょうか。またトゥーサンの弾いているらしい(ちょっと歪んでいるような)エレピ の音色が独特で、いつもながらのホーンの響き共々マジカルな雰囲気を盛り上げています。トゥーサンはまたピアノも担当していますが、こちらは深みのある音 色、そのピアノがよく歌っているスロー・ソングのA-3.は、リチャード・マニュエルに似合いそうです。
cup


ages

ROCK OF AGES / The Band (1972)
CAPITAL SABB 11045 (US)
A-1. Don't Do It 2. King Harvest (Has Surely Come)
3. Caledonia Mission 4. Get up Jake
5. W.S. Walcott Medicine Show

B-1. Stage Fright 2. The Night They Drove Old Dixie Down
3. Across the Great Divide 4. This Wheel's on Fire
5. Rag Mama Rag

C-1. Weight 2. Shape I'm In
3. Unfaithful Servant 4. Life Is a Carnival

D-1. Genetic Method 2. Chest Fever
3. (I Don't Want to) Hang up My Rock & Roll Shoes

Produced by THE BAND

ホーン・セクションのメンバー紹介から始まるライブ盤、前作「カフーツ」でトゥーサンのアレンジが持ち込まれて、その後出たこのアルバムは、大幅で大胆な ホーン・アレンジが当時話題になったものだ。ミック・ジャガーがこれを絶賛して、スタジオ盤と変わらない完璧なアルバム、と言ったとか言わないとか。
楽曲のほとんどをロビー・ロバートソンが書いていて、この土台がいいものだからトゥーサンのホーンアレンジも冴え渡っている。今聴いてみるとそんなに凄い とは思わないのだが、当時聴いたときは、大したもんだ、と感服したものだった。今回改めて聴いてみて、曲と曲の間がけっこう静かで、拍手が止んで次の曲が 始ま るまでのシーンとした瞬間が多いことが新鮮だった。昔はこんな感じだったよな、どんなコンサートでも、などと感慨に耽ってしまった。
kettle


sandy

SANDY / Sandy Denny (1972)
CAPITAL SABB 11045 (US)
1. It'll Take A Long Time
2. Sweet Rosemary
3. For Nobody To Hear
4. Tomorrow Is A Long Time
5. Quiet Joys Of Brotherhood
6. Listen, Listen
7. The Lady
8. Bushes And Briars
9. It Suits Me Well
10. The Music Weaver


Produced by THE BAND

ホーン・セクションのメンバー紹介から始まるライブ盤、前作「カフーツ」でトゥーサンのアレンジが持ち込まれて、その後出たこのアルバムは、大幅で大胆な ホーン・アレンジが当時話題になったものだ。ミック・ジャガーがこれを絶賛して、スタジオ盤と変わらない完璧なアルバム、と言ったとか言わないとか。
楽曲のほとんどをロビー・ロバートソンが書いていて、この土台がいいものだからトゥーサンのホーンアレンジも冴え渡っている。今聴いてみるとそんなに凄い とは思わないのだが、当時聴いたときは、大したもんだ、と感服したものだった。今回改めて聴いてみて、曲と曲の間がけっこう静かで、拍手が止んで次の曲が 始ま るまでのシーンとした瞬間が多いことが新鮮だった。昔はこんな感じだったよな、どんなコンサートでも、などと感慨に耽ってしまった。
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