FROM THE BEGINNING


kweskin

  Bop Till You Drop / Ry Cooder (1979)
Warner Bros. BSK 3358 (US)
A-1. Little Sister
2. Go Home, Girl
3. The Very Thing That Makes You Rich
4. I Think It's Going To Work Out Fine

B-1..Down In Hollywood
2.. Look At Granny Run Run
3. Trouble, You Can't Fool Me
4. Don't Mess Up A Good Thing
5. I Can't Win

Produced by RY COODER


ライ・クーダーで一番好きなアルバムは?、と聞かれれば、『チキン・スキン・ミュージック』か このアルバムのA面、といつも答えている。'94年に出たライのベスト・アルバムは選曲が良くなくて、米国人はこんな曲が好きなのかなぁ、と思わせる構成 で、米国人と日本人の嗜好の差が良く分かるものだ。そんなベスト盤だが、それでもこの'79年作品のA面4曲のうちA-1.、A-3.、A-4.が採り上げ られているので、まぁいいだろう、と許してあげている。A-1.は小粋で速めのビートで始まるが、気持ちのよいリズムが何とも心地よい。A-3.は「死の床 で父親が私に言った」と始まる内省的な曲、ちょっと暗く深い内容の歌だ。そしてこのアルバムで一番好きなA-4.はインストゥルメンタル、ライとデヴィッ ド・リンドリーのギターが静かに火花を散らし、聴き進むうちにも、これでもか、とばかり二人のギターが最高潮に達していって、いつも私を満足させてくれ る、名演だ。
kettle


kweskin

  From the Beginning / SMALL FACES (1967)
DECCA DOA 2 (LK 4879)
A-1. Runaway
2. My Mind's Eye
3. Yesterday, Today And Tomorrow
4. That Man
5. My Way Of Giving
6. Hey Girl
7. (Tell Me) Have You Ever Seen Me

B-1. Come Back And Take This Hurt Off Me
2. All Or Nothing
3. Baby Don't You Do It
4. Plum Nellie
5. Sha La La La Lee
6. You've Really Got A Hold On Me
7. What'Cha Gonna Do About


ロンドンはイースト・エンドのヒーロー、スモール・フェイセスのデッカでのセカンド・アルバム、少し前まではそれほど熱心に聴いていないバンドでした が、ジャケットのカッコ良さに惹かれて入手、大正解でありました。イミディエイトへ の移籍間際ということで、寄せ集め的内容ではありますが、当時の雰囲気と、ゴリッと したバンドの個性とがうまくブレンドされた興味深い作品であります。A-5.やB-2.などのオリジナル曲は英国ロックの核となるようなタイトな出来、 一方B-3.、B-6.といったモータウン系は割と自己流で奔放な演奏、A-3.などはタイトルからしてリヴォルヴァー的サイケで、立体感のあるオルガン が印象的です。A-2.は少し異色で、可愛いメロディを持った佳曲で癒し系GS風、以前から気に入っているものです。ドラマーのケニー・ジョーンズは随分後にザ・フーに 加入することになりますが、なるほど、キース・ムーンとスタイルがよく 似ているな、と改めて認識しました。
cup


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  The Guv'Nor Vol. 2 / Ashley Hutchings (1995)
HTD Records HTD CD 29
1. YOU NEVER WANTED ME 2. SIR PATRICK SPENS
3. MORRIS DANCE TUNES
  - MORRIS ON/ JOCKEY TO THE FAIR/ ROOM FOR THE CUCKOO/ PRINCESS ROYAL/ MORRIS OFF
4. RAMBLING SAILOR 5. CUCKOO'S NEST
6. OLD SIR SIMON THE KING 7. HIGH LEVEL HORNPIPE/ UNCLE GEORGE'S
8. DON'T BE AN OUTLAW 9. SPIRIT OF THE DANCE/ SHOOTING
10. LAY DOWN YOUR WEARY TUNE  11. MOON SHINES BRIGHT/ NORMAN BRAWL
12. THE ROSE AND THE ROCK 13. SWEET BIRD OF PARADISE
14. NINETY MILES AN HOUR 15. I JUST GOT OFF THE PLANE
16. RAINBOW OVER THE HILL 17. JERUSALEM RIDGE
18. MEMORIES OF YOU

Compiled by ASHLEY HUTCHINGS and TIM WOOD WARD


井上陽水の曲で石川セリが歌ってヒットした「ダンスはうまく踊れない」という曲、歌詞を忘れてしまったので何とも言えないのだが、このダンスとい うのは社交ダンスの類いだっただろうか。荒木一郎の作った「ダンスはうまく踊れないのは」というのもあるが、内容は、別れの気配が漂うカップルの男性が恋 人に、ダンスはうまく踊れない理由は恋がうまくいかなくなったからさ、というもの。これも社交ダンスのような気がする。社交ダンスがどういう起源から派生 したものなのだろうか、やはりヨーロッパの宮廷ダンスあたりからなのか。今回の「ザ・ガブナー」は、アシュリー・ハッチングスの、フェアポートからアルビオン・バンドあたりまでの未発表曲集でVol. 5位まで出ている。ダンス・チューンもたくさん含まれていて相変わらずだが、ハッチングスが興味を持っているのは、やはり民衆のフォーク・ダンスなのだろう。
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marc

  Question of Roads / Marc Ellington (1972)
Talking Elephant TECD102 (2011 EC)
1. Four Rode By
2. No Deposite No Return
3. Never Again
4. Please Be My Friend
5. Jacobite Lament (A Celtic Dream)
6. Royal Blues
7. Question Marc?
8. You Finally Found You
9. Past Master
10. Open The Door, Homer
11. A Question Of Roads
12. Six Days On The Road

Produced by SANDY ROBERTSON


セカンド・アルバムの再発で注目されたマーク・エリントン、永らく アメリカ人と伝えられていましたが、実際はスコットランド出身の英国人(スコットランド分離独立の住民投票、気になります)。他のアルバムも それぞれ良いものですが、フィリップスから発売されたこちらの3枚目は、ゆったりとした独特のレイド・バック感覚が印象深い1枚です。サザン・コムフォー トの面々(ベ−ス担当のAndy Leighは一時スプーキー・トゥースに在籍、ソロ・アルバムも発表している人だと最近知った)にティム・レンウィック、ブルース・トーマスを加えた布陣 は、イアン・マシューズの演奏陣と共通していますが、4.においてはイアンの作品を採り 上げています。この曲を含め2.から5.までの丸みのある演奏と優しげなコーラス(クレジットにはないですが、イアン自身も参加か)はアルバム全体のハイ ライトでしょうか。後半は若干明るめの曲調が続きますが、10.のディラン作品での渋いヴォーカルもなかなか魅力的です。以降のアルバムでは、6.や 10.な どのワイルドな路線が強く押し出されてくることになります。
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